2020/03/08
ミモザ、アカシア、ニセアカシア…
こんにちは、ジェマフォリアです。
3/8はミモザの日です。
SNSもミモザの写真がいっぱいで美しい1日✨

本来、ミモザ(Mimosa)というのは、
マメ科ネムノキ亜科オジギソウ属の学名です。
花はピンク。
一方お花屋さんで見かける、
まるくて黄色い花のついた「いわゆるミモザ」は、
実はマメ科ネムノキ亜科アカシア属(Acacia)の植物。
葉がオジギソウに似ているため
「ミモザアカシア」と呼ばれたことで、
最終的に「ミモザ」で定着してしまったそうです。
そうそう、アカシアといえば、
信州のご当地グルメ「アカシアの天ぷら」の
「アカシア」も本来のアカシアではありません。
正体はマメ科ハリエンジュ属の
「ニセアカシア(Robinia pseudoacacia)」。
種小名pseudoacaciaは
「アカシアの偽物」という意味になります。
見比べるとアカシアとそんなに似てない気もしますが
何か経緯があったのでしょうか?

出典:フリー素材ぱくたそ
そんなこんながあり
「そういえばアカシアのこと詳しく知らないなぁ」と思って
アカシアについて少し調べました。
アカシアは古代から薬などとして使われており、
その名前は使われていたのだと思います。
当時は、種名も属名もvar.もf.も存在しない平和な世界だったのでしょう。
18世紀、スウェーデンに分類学の父・リンネが登場。
彼はそれまでに知られていた生物を分類し、
「属名+種小名」で表す二名法を確立させました。
この分類は生物に関するあらゆる学問発達の礎となります。
この時、アカシアたちも分類されたのですが
リンネは「アカシア属」というグループを作らず、
いくつかのアカシア仲間たちを「ミモザ属」に編入。
これがミモザアカシア問題の発端なのでしょう。
そして時は流れて20世紀。
1000種以上もあるアカシア属の再分類が提案されます。
アフリカに存在する種の多くを「アカシア」と「セネガリア」、
オーストラリアに存在する種の多くを「ラコスペルマ」に
…と。
しかしこれに、オーストラリアが反対します。
アカシアを国のシンボルとしていたからです。
一方、アカシア属として初めて名付けられた
「アカシア・ニロティカ」などの原産地域である
アフリカは学者の提案を支持します。
しばらくアカシア論争は続いたそうです。
結局、「アカシア」はオーストラリアのものに。
アフリカの種は「セネガリア」「ヴァケリア」に分類され
「ニロティカ」はヴァケリア属に落ち着いたそう。
……
こういうの、いろんな所であるんだろうなぁという話です。
最近で有名なところですと「アロエ属」が
アロイデンドロン属、クマラ属、ゴニアロエ属、
アロイアンペロス属、アリスタロエ属に再分類されました。
以前は見た目や生態などで分類していたのでしょうが
遺伝子レベルで生物の正体が分かるようになってしまった現代、
これからも整理が進むかと思います。
しかしながらアカシア問題のように
行きがかり上、話がややこしくなることもあるのでしょう。
だけど知っていると少し楽しい、植物のお話です。
【多肉植物メインの植物店 ジェマフォリア】
〒390-0811 長野県松本市中央3丁目7-31
JR松本駅より徒歩13分 不定休
Instagram / Twitter / FB ID:gemmafolia
営業日時はSNS・blogにてお知らせいたします
3/8はミモザの日です。
SNSもミモザの写真がいっぱいで美しい1日✨

本来、ミモザ(Mimosa)というのは、
マメ科ネムノキ亜科オジギソウ属の学名です。
花はピンク。
一方お花屋さんで見かける、
まるくて黄色い花のついた「いわゆるミモザ」は、
実はマメ科ネムノキ亜科アカシア属(Acacia)の植物。
葉がオジギソウに似ているため
「ミモザアカシア」と呼ばれたことで、
最終的に「ミモザ」で定着してしまったそうです。
そうそう、アカシアといえば、
信州のご当地グルメ「アカシアの天ぷら」の
「アカシア」も本来のアカシアではありません。
正体はマメ科ハリエンジュ属の
「ニセアカシア(Robinia pseudoacacia)」。
種小名pseudoacaciaは
「アカシアの偽物」という意味になります。
見比べるとアカシアとそんなに似てない気もしますが
何か経緯があったのでしょうか?

出典:フリー素材ぱくたそ
そんなこんながあり
「そういえばアカシアのこと詳しく知らないなぁ」と思って
アカシアについて少し調べました。
アカシアは古代から薬などとして使われており、
その名前は使われていたのだと思います。
当時は、種名も属名もvar.もf.も存在しない平和な世界だったのでしょう。
18世紀、スウェーデンに分類学の父・リンネが登場。
彼はそれまでに知られていた生物を分類し、
「属名+種小名」で表す二名法を確立させました。
この分類は生物に関するあらゆる学問発達の礎となります。
この時、アカシアたちも分類されたのですが
リンネは「アカシア属」というグループを作らず、
いくつかのアカシア仲間たちを「ミモザ属」に編入。
これがミモザアカシア問題の発端なのでしょう。
そして時は流れて20世紀。
1000種以上もあるアカシア属の再分類が提案されます。
アフリカに存在する種の多くを「アカシア」と「セネガリア」、
オーストラリアに存在する種の多くを「ラコスペルマ」に
…と。
しかしこれに、オーストラリアが反対します。
アカシアを国のシンボルとしていたからです。
一方、アカシア属として初めて名付けられた
「アカシア・ニロティカ」などの原産地域である
アフリカは学者の提案を支持します。
しばらくアカシア論争は続いたそうです。
結局、「アカシア」はオーストラリアのものに。
アフリカの種は「セネガリア」「ヴァケリア」に分類され
「ニロティカ」はヴァケリア属に落ち着いたそう。
……
こういうの、いろんな所であるんだろうなぁという話です。
最近で有名なところですと「アロエ属」が
アロイデンドロン属、クマラ属、ゴニアロエ属、
アロイアンペロス属、アリスタロエ属に再分類されました。
以前は見た目や生態などで分類していたのでしょうが
遺伝子レベルで生物の正体が分かるようになってしまった現代、
これからも整理が進むかと思います。
しかしながらアカシア問題のように
行きがかり上、話がややこしくなることもあるのでしょう。
だけど知っていると少し楽しい、植物のお話です。
【多肉植物メインの植物店 ジェマフォリア】
〒390-0811 長野県松本市中央3丁目7-31
JR松本駅より徒歩13分 不定休
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